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お知らせ
『We Love 兄さん!』のCD発売やったーパチパチ!

とゆうことで、

このブログに書き留めてあった歌詞の記憶メモは下げますね〜

とゆうお知らせでした〜
# by ayu_mc | 2012-05-03 02:37 | Comments(0)
『We Love 兄さん!』記憶台本・その3
これで最後!!
おわりのほうだいぶ飛ばし飛ばしですが…

*二次使用や転載はしないでください

その1はコチラ
その2はコチラ
その3はコチラ

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ハケるリョウタを見送るレポーターたち
レポーターからミドリヤマたちに変わる

「早く誰かがなんとかしないと!」

コバケン登場

「お前たちがどうにかしたらいいじゃないか。
それになんだ、いまのクオリティの低いモノマネは」

「ボクたちが?」
「なんか、ヒーローがどうのこうの言ってたじゃねえか」
「あれはお芝居の話で…」
「それに人数が足りないんです」
「ブルー、イエロー、ピンク、グリーン。
あと、赤がいないんです」

コバケンの携帯(プリッツ)に着信
ミドリヤマたち退場
駆け込んで来る佐藤

「どうした貴史?」
「コバケン先輩、助けてください!」

「そのとき僕は、こばかつに脇役の何たるかを教えていました。
しかしそれは、想像以上に大変な作業でした」

青い柔道着姿のこばかつ登場


「それではこれから脇役をやる上で重要な、
突っ込みの練習をしたいと思います!」
「押忍!」
「これは、主役の人が舞台の上で
面白おかしくふざけたりしたときに、
脇役ならできたほうがいい技術です」
「押忍!」
「では今からふざけますので、どこがおかしいのか
的確な一言で言い表してください」
「押忍!」
「では、ふざけます!」
「押忍!」
「(ドラえもんの、ちょっと変などこでもドアネタ)」
「おい! ………それは変だろう!」

どーーーん

「では、続いてふざけます!」
「押忍!」
「(ドラえもん、いい大学に入るための道具として裏金を出す)」
「待て! ……裏金はダメだろう!」

どーーーん

「では、またまたふざけます!」
「押忍!」
「(ジャイアンにいじめられたのび太に差し出した道具が出刃包丁)」
「待てって! ………それはどこもおかしくないだろう!」

どーーーーーーーん!

微妙な空気が流れる

「ちょっといいですか。いまみたいなので本当に面白いのかな」
「…」

舞台の隅で体育座りするコバケンに向かって

「なああんた、見てたよな?」
「えっ、え?」
「いまの、面白かったか?」
「いや、ええと…あのう…」
「面白かったかって聞いてんだよ」

完全に萎縮しているコバケン

「いや、あの、その…お、面白かった…っすね、へへ」
「本当か? でもあんた、あんまり面白そうじゃねえんだよな」
「そ、そんなこと…あの、ええと、
あ、実家のお母さんのこと、考えてたから…」
「実家のお母さん?」
「いやその、あの、だから…あ、あいつが!(さと兄を指差し)
お前のぼけがぁ! 弱かったからあ!」

責任をさと兄になすりつけるコバケン

「おい! あんたがちゃんとやんねえと、
面白いもんも面白くなんねえだろう!」
「お、オレぇ!?」

舞台に駆け込んで来るガガ

「大変よー!」
「どうした!?」
「あの子本当に手に負えないわ。
リョウタったらついに、蔵という蔵からお米を盗んだのよ!」

*ここは日替わりネタ。ほかに
「ついに赤井英和を倒したのよ」
「ハトをボウガンで撃ったのよ」
「的場浩二とタイマンはったのよ」

すっかり悪役になったリョウタ登場

「リョウタ、お前なにやってんだ!」
「兄ちゃんがふがいないからだよ!」
「なに!?」
「はっきり言ってやれよ、なにビビってんだよ!」

こばかつに迫るリョウタ
その迫力に気圧されるこばかつ

「リョウタ、やめろ!」
「兄ちゃんが言えないみたいだから、オレがかわりに言ってやるよ。

あんた、はっきり言ってコメディセンスがないんだよ!」

場が凍り付く

「なんだと…!」
「てゆうか、怖すぎるんだよ!」
「オレが…つまんねえだと…!!!」

ショックを受けたこばかつ退場

「お前…なんてこと言うんだ!」
「兄ちゃんが言わないからだろ!」

兄を叱咤するリョウタ

「なんでいつも思ったことはっきり言えないんだよ!
なんでそんなに器が小さいんだよ!
なんで主役なのに遠慮してんだよ!
初めての主役を、なんでこんないい加減にこなそうとするんだよ!」
「これがそいつの色なんだよ」
「これじゃ兄ちゃん、透明人間だよ!」

がーーーーん

何やら大きな破壊音が響き渡る

「なんだこの音?」
「大変!! 巨大化したこばかつが、原宿の街を破壊している!」

こばかつ、巨大化した態で登場

「がおおおおおおお!!」
「ああ、ノアカフェが踏まれた!」

「兄ちゃん、主役だったらあいつ倒してみろよ!」
「うう、いやだ、いやだいやだーーー!!」

佐藤、逃げるように退場

メインステージでにらみをきかせる巨大こばかつ
センターステージからそれを眺めるリョウタ、ガガ、コバケン

「良かった。これでもう悪役やらずにすむ。
悪役をやることに良心が傷んでいて辛かったんです」
「それにしては、楽しそうに悪役やってたわね」

リョウタにっこり
3人はけようとする
逆方向から主役をはる覚悟を決めて登場する佐藤
途中ランウェイでコバケンたちと導線がぶつかってあたふた

「ちょ、ちょっと、邪魔だって!」

「オレは透明人間なんかじゃない!
誰がなんと言おうと、オレが主役なんだ!」

コバケンだけハケずに戻って来る

「ちょちょちょ、ちょっと、今のおかしくない?」
「おかしいです、コバケンさんたちは、こっちです」
「あれ? そうだっけ?」
「そうです稽古でやりました」
「え、じゃあなに、オレが間違ってんの?」
「そうです、オレがこっちで、コバケンさんはこっち」
「どうでもいいわ!」

全力ビンタして去って行くコバケン

「いてえ…真っ赤な鼻血が出た…
…はっっっ!! 赤い! オレは透明人間じゃなかった!!」

劇中歌『オレはレッド』
(パンフレット未掲載)

カラフルな仲間たち(ミドリヤマ、アオタ、キッカワ、モモイ)登場

「あなたがレッドだったのね!」
「いや、レッドって、オレただ鼻血が赤いだけで普通の人間…」

「ついに私の出番のようですな!」

ハゲヅラ白衣姿のコバケン登場

「マッドサイエンティスト!」
「あなたを改造してさしあげましょう!」
「お、お願いします!」

ミドリヤマたち退場

「それでは、改造手術スタート!」

改造手術
みるみるヒーローの出で立ちに変身する佐藤
仕上げに頭にかぶりものをつけて…

シャキーーーーーーン!

「オレは…オレは…お願いレッドだったのか!!」

劇中歌『オレはお願いレッド』
(パンフレット未掲載曲)

仲間の4人も変身を終えて登場

「クールなブルー!」
「食いしん坊のイエロー!」
「お色気のピンク!」
「無口なグリーン!」
「そしてレッド!」
「オレたち、お願い戦士!!」

「これで大怪獣こばかつと戦える!」
「そんなわけねえだろ!」

こばかつ&ガガ登場

「さあ、本日のお願いはー?」
「お願いレッドの格好をした佐藤貴史が
フラフォーレ前の交差点でナンパをしたら
どうなるのか、知りたーーーい!」

ガチナンパに行かされる佐藤

「主役がいなくなったらまずいだろう!」
「一向に構わない。何の支障もない」
「もう、わかったよ!」
「行ってらっしゃーーーい」

「よし、じゃいまの間に芝居を進めておこう」

リョウタ登場

「やい大怪獣こばかつ、オレがお前の相手だ!」
「よし、頼んだぞ。お前の兄貴は
やっぱり主役の器じゃなかったみたいだ」

5人の戦士vs.大怪獣こばかつの戦闘シーン
クライマックスで携帯に着信

ガチナンパの様子を電話で中継
適当なところで話を切り上げて芝居再開

「よし、行くぞ!」

こばかつを取り囲む5人
それぞれ必殺技を繰り出し、こばかつに一撃を加えていく

「クールなブルー!」
「食いしん坊のイエロー!」
「お色気のピンク!」
「無口なグリーン!」
「そしてレッド。いくぞ! カラフルパーンチ!!」

「ぐあああっ!」
「どうだこばかつ!」
「くそう…せめて…せめて死に方ぐらい自分で選ばせろ…!」

「まてーーーーっ!」

お願いレッド生還
日によってナンパしてきた素人を連れてくることも
また、その素人が芝居に参加することも

「やいリョウタ、誰が勝手にこばかつを倒していいと言った!
そして、やいこばかつ! 誰が勝手に死んでいいと言った!
お前を倒すのはこのオレだ!」
「お前がオレを倒すだとう!?」

「オレの最高につまらないギャグで、お前を倒す!」

それは危険だ!とレッドを止めるほかの戦士たち

「えーいうるさい!」

つまらないギャグ披露
微妙な空気に

「…はーっはっはっは! 面白い」
「なんだと!」

ウケてしまったので倒せない
つまらないギャグおかわり

「どうだ!!」
「つ、つまんねえええええええ!!!!!!」

どーーーん!!
こばかつに大ダメージ
ビルが崩れる音
響き渡るエマージェンシー

「なんだ、どうした!?」
「佐藤貴史のギャグがつまらなすぎて、
会場の警報装置が作動したのよ!」
「ねえ、なんか息苦しくない?」
「佐藤貴史のギャグがつまらなすぎて、
場内の酸素が薄くなってるんだ!」
「危ない!!」

「よーし、とどめだ、こばかつ!!」

とどめのギャグ
痛恨の一撃

「うああああああああああ!!!!!」
「こいついま、本気でつまんねえ!!!!」

大怪獣こばかつを倒した佐藤貴史
エンディングに向かう

その後の原宿は………

「ラフォーレ原宿が、前より断然ダサくなった」
「断然ダサくなった」
「東京が、断然ダサくなった」
「断然ダサくなった」
「日本がダサくなった」
「ダサくなった」
「佐藤貴史のギャグがつまらなすぎて、
死ぬうーーーーーーーーーーーーーーっ!!」

暗転

センターにひとり座るお願いレッド(佐藤)

「こうして、大怪獣こばかつを倒したオレに、
いま、いちばんいい明かりが当たる」
「そして、弟が優しく話しかける」

「兄ちゃん…」
「リョウタ」

「兄ちゃんは、宇宙いちつまんない主役だよ」
「ありがと」
「ほめてない」

リョウタ、笑顔で退場
見送る佐藤もいい笑顔

「宇宙いちつまんない…か。
ラフォーレの舞台で…
こんなに大勢のお客さんの前で…
37にもなって…
オレは…
何をやっとるんじゃーーーーーーーー!!」

「うるさーーーーい!!」

フィナーレ
劇中歌『主役になりたい』

中盤、『佐藤貴史の情熱大陸』
さと兄渾身のバイオリン生演奏

♪37年生きてきて
 間違いなくいまがピーク
 人生初で 人生最後の
 主演舞台の幕がもう降りる
 主役はボク 佐藤貴史
 今日は観にきてくれて
 ありがとう


<おわり>
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ホントにずっと笑いっぱなしで、
でも何度も観てるうちに感動がつのる、
とってもステキな舞台でした。

さと兄、弟たち、悪いお友達、
すばらしい時間を本当にありがとう!!

We Love 兄さん!!
# by ayu_mc | 2012-04-13 15:20 | Comments(0)
『We Love 兄さん!』記憶台本・その2
*二次使用や転載はしないでください

その1はコチラ
その2はコチラ
その3はコチラ
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「はー…すげえなあ兄ちゃん…
よし、この栃木の干瓢もって応援に行くぞ〜。
ここがアイドルの養成所か」

アオタとキッカワも入ってくる
とっさに干瓢の影に隠れるリョウタ

「あークソっ! ストレスでまた食べちゃうよ」
「いい加減にしろよお前! 食べ過ぎだぞ(平泉成で)」
「お前こそなんだその喋り方、動揺してんのか?!」
「バ、バカ、おま、動揺なんてしてるわけ…!」
「悔しいよな、ただのおっさんだと思ってた
佐藤貴史に主役の座を奪われてよ」

「オレたち3人、アイドル目指して
互いに切磋琢磨してたのにな。
オレと、お前と、ミドリヤマくんで」

新・佐藤貴史、登場

「ちょっといいか」
「…佐藤貴史」
「オレたちに何の用だ」
「実は、親友の2人にだけは本当のことを話しておこうと思って」
「はぁ? オレら、お前のこと親友だなんて思ったこと一度もないぜ」

自分の正体を打ち明ける元・ミドリヤマ

「オレ本当は…佐藤貴史じゃないんだ」
「はぁ?」
「実はオレ、ミドリヤマなんだよ!」
「お前、何言ってんだ?」
「ほら、よく見てくれよ。なんとなくわかんねえか?」

怪訝な表情のアオタとキッカワ
元・ミドリヤマ、おもむろにメガネをはずす

「…あ、あーーーっ!」

干瓢の影に隠れたリョウタ、ショックを受ける

「そ、そんなあ〜」

思わず干瓢を床に落とす

「誰だ!?」

無理やりどこかに隠れようとするリョウタ
そこへモモイ登場

「失礼するよ!」
「モモイ!」
「今日はあなたに話があってやって来た。佐藤貴史」
「な、なんだよ?」
「あなたはホントに佐藤貴史なの?」

アオタ、キッカワ、顔色が変わる

「ぎくぅ!」
「ゴクリ」

疑うモモイ

「き、きみは何言ってんだ〜」(平泉成その1)
「本物に決まってるだろう!」(平泉成その2)
「どうして平泉成が2人もいるんだ!」
「そうだぞ〜」(平泉成その3)
「?」
「あ、すいません思ってたより似てなかった」

「リョウタ! いったいここで何を」
「この人は、正真正銘オレの兄ちゃんだ!」

新・佐藤貴史を疑うモモイに干瓢で反撃するリョウタ

「栃木県人として気合いが足んねえんだよ!」
「やめろ! 食べ物で遊ぶな!!
…くっそう、覚えてろー!!」

走り去るモモイ
兄の名を騙って活動していたことをリョウタに謝るミドリヤマ

「リョウタくん…すまん」
「いいんです」
「許してくれるのか?」
「皆さんの友情に、打たれたんです。いいなあって。
兄ちゃんにもこんなふうに、切磋琢磨しあえる仲間がいたら…」

喋りながら、だんだん動きがおかしくなるリョウタ
マイケル・ジャクソンのようにキレのあるダンス
圧倒される3人

「き、きみはアイドル目指さないの?」
「ぼくが!? 何を言ってるんですか!」
「だって、体のキレすごくてマイケルみたいだし!」
「それに、いい男だし!」
「やめてください、栃木の田舎者をからかわないでくださいよ。
干瓢で殴りますよ!」

リョウタにはアイドルの素質があると絶賛する3人

「ある意味、ぼくたち以上にね」

アオタの様子がおかしい

「どうした?」
「ちょ、あっち、そーっと見て。こっそり見て!」

ステージ上に怪しげな光
そこに登場したのは…

「レディーガガだ!」
「お忍びで原宿に遊びに来るってのは本当だったんだ!」

とにかくひどいガガ
リョウタに視線ロックオン

「どうやらガガは、リョウタくんのことが気に入ったみたいだ」
「ええっ!?」
「辛抱たまらん!」

リョウタを狙って大暴れするガガ
舞台上はめちゃくちゃに
ガガに追われて退場する4人

苦虫をかみつぶしたような顔で登場するさと兄

「…佐藤貴史です。皆さんお気づきの通りです。
この芝居、どんどん僕の話じゃなくなっていってるんです」


劇中歌『オレが主役じゃない』
(パンフレット未掲載曲)

「そうなんです。僕1人じゃもたないんです」
「まあ、だったら脇役でいいんじゃねえか」

コバケン登場

「コバケンさん」
「オレなんて、役名『コバケン』だぜ。
コバケンって、ほぼオレの本名だよ」

「無理に主役なんてやんなくったって。
無責任に登場してボケる。そういうのがたまんねえのさ」
「まあ確かに、僕もいままでは
適当に突っ込んで帰るだけの役が多かったですけどね」
「だろ? そっちのほうが最高じゃねえか」
「お待たせいたしました」

半ガガ、半加藤で登場

「誰だあんた!」
「私は、ガガ藤先生です」
「ガガ藤って!」
「脇役ってのは何やったって自由ですからね」
「自由すぎるわ!(その格好!)」
「小さな役でもコツコツ勝ち取っていく。
主役をやらないなら、必要な技術ですよ。
加藤さん、今回はカトウ先生とガガの役で、って言われてね。
はいはい! おいしい役ですね、ぜひやらせていただきます!
って。そういうもんですよ」
「…確かにそうかもしれないですね」
「よし、じゃあ、そうと覚悟が決まれば、
大した役ではない我々3人で、
どうでもいいことして過ごしませんか」
「いいね、そうしよう!」

地獄のような自由な時間
さと兄のきっかけセリフが邪魔されて芝居が進まない

「この2人を見て思った。主役になりたいって思った僕は、
ちょっと背伸びをしてただけなんだなって。
そのとき…」

こばかつ登場

「ラフォーレ原宿ってのはここか?」
「…は?」
「ラフォーレ原宿ってのはここかって聞いてんだよ」

どう見ても極道のこばかつにビビりまくる3人

「チケットの払い戻しに来たんだけどよ。
この前、主役が逮捕された芝居のチケット。
早く5000円返してくんねえかな?」

「す、すいません、ちょっと持ち合わせなくて…」
「あ、あいつです。あいつのアレなんで」

さと兄に請求するよううながすコバケンとガガ藤

「早く金返してくれよ」
「は、はい、すいません…」

払い戻しをするさと兄

「ちょっと二千円札しかないんですけど…
えっと、おつり…」

金を受け取り去ろうとするこばかつ
ふと何かに気づいて

「…あれ?」
「はい?」
「あんた…いや、なんでもない」

さと兄の顔を見て不審がるこばかつ

「なんだろう、ずいぶんいぶかしんでるな」
「あ、あいつもしかして!」
「誰です?」
「小林且弥だ!」
「こばやしかつや?」
「ここらへん一帯を取り仕切るギャングの親玉ですよ!」
「私、むかし彼にお世話になったことがあってね。
ほら、彼、親玉でしょ。子分いっぱいいるでしょ。
だからたまに、子分的な脇役をもらってたんですよ」
「あの人が役をくれるんですか!?」
「マジかよ、オレもちょっともらってこよ!」

こばかつのもとに駆け寄るコバケン

「うへへへ、あの、私コバケンと申しまして、
小劇場の役者なんぞやってるんですが、
幅広くどんな役でも無難にこなしますんで、
もし子分的な脇役で空きがあったら
いただけないかと思いまして…」
「じゃあお前、マッドサイエンティストはできるか?」
「マッドサイエンティスト! お安い御用で!
うっへっへっへ、この水素と酸素を混ぜると
水になるのだよキミィ! …いかがでしょう?」
「仕上がってるな。よし、じゃあ何かあったら声をかけよう」
「ありがとうございます! よっしゃ、役ゲット!」

こばかつ退場

「…でも、なんであんな人がぼくの芝居のチケットなんか…」
「よし、そうと決まれば、表参道ヒルズに買い物に行こう」
「いや、話ぜんぜんつながってない!
…も〜、自由だなあ」

コバケン、ガガ藤、さと兄退場
入れ替わりに、悩めるモモイ登場

「ああ、どうして、どうして僕が佐藤貴史なんかに!
僕のこの美しい顔を、主役以外にどこで生かせばいいんだ」

手鏡を見て嘆くモモイ
ふと鏡に映り込むこばかつに気づいて

「…あれ?」

何かを決意するモモイ

「あのう…この辺りを取り仕切ってる小林且弥さんですよね?」
「…何の用だ」
「お願いです! 僕をあなたの舎弟にしてください!」
「はぁ!?」

主役の座を奪われた経緯を説明するモモイ

「だったら、主役を食うぐらいの悪役、
ダークヒーロを目指すしかないな、と」
「主役の座を誰に奪われたんだ?」
「…佐藤貴史」
「佐藤貴史だと!?」

佐藤貴史ことミドリヤマ、アオタ、キッカワ登場

「佐藤貴史 with アオタとキッカワです!」

ポップな曲に合わせて笑顔で踊る
憎々しげな表情で見つめるモモイ

「お前、知ってるか? いま世間を騒がせてる佐藤貴史。
ありゃあ本物の佐藤貴史じゃないぜ」
「えっ!?」
「ついて来な。やつの化けの皮を剥がしてやるよ」

モモイ、こばかつについて退場

劇中歌『奇跡の37歳』
(パンフレット未掲載曲)

ファンの女の子たち登場

「キャーーー!」

下品な言葉で応援するファン

再びこばかつ登場
後ろからついてくるモモイ
マシンガンをぶっ放すこばかつ

「キャーーーっ!」
「静かにしろ!」

みんな床にへたれこむ

「おい、カメラをセットしろ」
「はい」
「お前が佐藤貴史だと? 笑わせるな!」

佐藤貴史(ミドリヤマ)を立たせるこばかつ
カメラを指差して

「こいつは生中継で全世界に配信されている。
命が惜しかったら正直に本当のことを言うんだ」

正体を白状するミドリヤマ

「オレは…本当は佐藤貴史じゃありません。
本当は、ミドリヤマです…」

メガネをはずし、こばかつに手渡す

「ふん」

「佐藤貴史の正体が同じアイドル養成所の
ミドリヤマくんだったということには驚きましたが、
それ以上にショックだったのは、彼の正体を知った
ファンの女の子たちの豹変ぶりでした」

突如、ミドリヤマたちに向かってブーイング

「ぶーぶー! 何よちょっと、ちょー幻滅なんですけど!
ねーカトコー」
「そうよねーコバヨ」
「え? どうして…」
「ちょっとやめてよ触らないで」
「オレたちのこと好きだったんじゃないのかよ?」
「うわっ、ちょっと気持ち悪い」
「なにあんた、ストーカー体質?」
「これからはオレたち、ミドリヤマ with アオタとキッカワを
応援してくれたらいいじゃないか」

3人、特にミドリヤマを罵倒するファン2人

「だって37だってゆったから面白かったのに、
あんたいくつよ?」
「…25」
「うひゃひゃ! フツー!
なにそれ普通にかっこいいじゃない!」
「あんたその髪どこで切ってんの?」
「…表参道」
「うひゃひゃ! フツーにオシャレじゃない!」
「あんたそれどこで切ってんの?」
「鷺宮」
「ウケる!」
「あんた好きな食べ物は?」
「…イタリアンとか…」
「なによ超フツーじゃんオシャレじゃん!」
「あんた好きな食べ物は?」
「ジャガイモ」
「ひゃー面白い!」
「あんたたちフツーすぎてぜんっぜん面白くないわ!」

モモイ、ファン2人をビンタ
床に倒れ込む2人

「こいつら死ぬほど努力してんだよ!
アイドルになりたくて必死なんだよ!
それを普通とかいう言葉で片付けてんじゃねえよ!」
「モモイ…」
「……いたぁい…グスン」
「大丈夫?」

泣きながら捨て台詞をはく2人

「ちょっと、そこの白い学ランの人!
その胸の羽なに!?
共同募金か何か!?」
「よかったですねーーーだ!」

退場

取り残された若者たちは茫然自失
モモイに声をかけるこばかつ

「おい、行くぞ」
「…はい」

ミドリヤマたちも退場
シーンはこばかつのアジトに

「僕が連れてこられたのは、
裏原宿にあるとある雑居ビルの最上階。
ギャング団コバカッツのアジトでした」

「カメラをセットしろ」
「はい…できました」
「回せ」
「…どうぞ」

カメラに向かって話しかけるこばかつ

「裏の原宿を取り仕切るコバカッツのリーダー、
ドン小林だ。本物の佐藤貴史に告ぐ。
命が惜しかったら今すぐに出てこい。
…よし、止めろ」
「はい」
「いまの動画をYoutubeにアップしろ」
「はい…アップできました。
…あのう…」
「なんだ?」
「佐藤貴史を呼び出して、いったい何をするつもりで?」
「お前には関係ない」

こばかつの携帯に着信

「…おう、いま開ける。
おい、オレの女に会って行け」
「え? あ、はい…」

ガガ登場。
ひどい。

「ガガ、会いたかったぜ!」
「ミートぅー、コバカッツ!」

熱烈な抱擁シーン
いろいろひどい。

「驚いたか、ホンモンのレディーガガだぜ」

モモイにせまるガガ
地獄のような光景。

「ガガ、見込みのありそうなやつはいたか?」
「オー、ソーリィ…(適当英語)」
「日本語でいい」
「アー、ナカナカヨサソウナヤツ、イタヨ〜」

恐怖の間で話すガガ。
こばかつにも地獄が訪れる。

「実ハ、連レテキテルンダケド」
「そうか、会いたいな」

ガガ地獄終了。

ガガに連れられて登場したのは、リョウタ。

「きみは…!」
「ほう…こいつはなかなか見込みがありそうだな」
「彼ハ、脱イデモスゴイノ!
ソレニネ、彼ニハオ兄サンガイルンダケド、
ダレダト思ウ?」
「兄貴?」
「サトウタカシ!」
「佐藤貴史だと!?」
「頼む、兄ちゃんに会わせてくれ!」
「…兄貴に会いたかったら、言う通りにするんだな」

リョウタをデビューさせるこばかつ

「こばかつは、リョウタをいきなり大物アーティストと
コラボさせるという大胆な戦法に出ました。
その大物とは…ご存知コバマロ!」

コバマロ登場

「エヘラエヘラ。絶対にない、あるわけがない!
ないないネタでおなじみの、中高年のアイドル、コバマロです。
ある日、家に帰ったら女房が織田信長になっていた。
なんてことは絶対にない! あるわけがない! はぁ!?」

リョウタ、ガガ、コバマロのデビュー曲
劇中歌『ボクはYABA YABA』

「デビュー曲『ボクはYABA YABA』は異例の大ヒット。
リョウタの名は瞬く間に世間に広がりました」

「お願いだ! 早く兄ちゃんに会わせてくれよ!」
「まだだ」
「兄チャンニ会イタカッタラ、モット活躍スルガガ!」

意を決してこばかつに頭を下げるモモイ

「お願いがあります!」
「なんだ?」
「ボクもデビューさせてください!」
「アンタトリョウタジャ、器ガ違ウ!
キモチ悪イ! 出テケ!!
…ガガガ出テク!」

ガガ、リョウタを連れて退場

「お願いです! デビューさせてください!!」

取り残されるモモイ
失意の底

アオタ、キッカワ登場
2人に気づくモモイ

「あ…」

「いまじゃ誰にも見向きもされなくなった、
ミドリヤマ with アオタとキッカワです」
「そんなふうに自分を卑下するのはやめろ!
人気があったときのほうがどうかしてたんだ。
いまのこの状況が、オレたちの実力ってことだ」

ミドリヤマ、紙の束を持って登場

「台本のコピーできたぞ…あ」
「何の台本?」
「ああ、オレたち仕事もなくてヒマだから、
芝居打とうと思って」
「芝居!? どんな?」
「戦隊もの」

芝居の構想を練る3人
どうやら登場人物に対して役者の数が足りない様子

「…ねえ! ボクも仲間に入れてくれないか…!」

突然のモモイの申し出に戸惑う3人
しかし、ミドリヤマは…

「…来いよ」

3人が、4人に

舞台が喫茶店に
ウエイターのコバケン登場

「こうして4人は、自主公演に向けて動き出した。
とりあえず喫茶店で詳細を詰めよう。
そして、原宿竹下通りにある喫茶ノアにやって来た」

バイト店員の佐藤が接客

「…いやだ。ボクやっぱり戦隊ものはやりたくない!」
「てめえ、いきなり何言い出してんだよ!」
「じゃあ、モモイはどんな芝居がやりたいんだ?」
「ボク、女の子の役がやりたい」
「はあ!?」
「ボクだけじゃなくて、みんな女の子の役がいい!
それってよくない!?」
「…じゃあ、オレたち4人が女の子になって
戦士として戦うストーリーってことか」
「確かに、それ面白そうかもな!」
「お前ら、マジで言ってんの?」

台本の書き直しを余儀なくされるミドリヤマ
話し合いは白熱していく

「4人の若者が夢に向かって突き進んでいる間、
僕は何をしていたかというと、
使えない新人バイトに苦言を呈していました。
おーい、バイトくーん、ちょっと来てー」
「はーい!」

小走りで登場する新人バイト佐藤
コバケンから全力ビンタ

「いてーっ!」
「お前何リラックスしてんだよ!」
「いやーやっぱ脇役いいっすね」
「生き生きしてんじゃねえよ!
お前もういいんだな。主役じゃなくて脇役で」
「いや、いいってこたないですけど…」
「じゃあ名脇役を目指すんだな」
「…うん、なる。名脇役になる!」
「そしたら、名脇役の必須アイテムってなんだかわかるか?」
「なんです?」
「一発ギャグだよ!」
「嘘でしょ!」

2人のやり取りに気づく4人の若者
佐藤のギャグとやらに興味津々

「あ、じゃあきみたちも勉強のために、
先輩の一発ギャグを見ておきなさい」
「はい」
「よろしくお願いします」

佐藤貴史の一発ギャグ
景気よくスベる

「…あーあ、もう、4人ともこんななっちゃったよ」

無表情、憎悪に満ちた表情、寝ちゃったりとか、
それぞれのリアクションの若者4人

「ごめんね、勉強するとこなかったわ。
もうハケちゃっていいよ」

4人、ハケる

「どうも、元・主役の佐藤貴史です。
開演から約70分。いまではすっかり一脇役になりました。
気持ちはずいぶんと楽です。
コバケン先輩は僕をいじることに飽きると、
変な紙でできたパソコンでネットサーフィンを始めました」

博多通りもんの空き箱でできたMacで遊ぶコバケン
その隣で様子を見ている佐藤

「小林健一で検索っと…
くそー、まだウィキペディアに乗っかってこねえな。
よし、じゃ次は『佐藤貴史 つまんない』で検索してやる」
「ちょっとやめてくださいよ!」

何かがヒット

「…ああっ!!」
「なんです?」
「『つまんない佐藤貴史へ』って、
Youtubeに動画がアップされてるぞ!」
「ええっ!?」
「ちょっと見てみるか、再生、と」

こばかつ登場
ステージ上に再現される動画
ソファがないので空気椅子

「裏の原宿を取り仕切るコバカッツのリーダー、
ドン小林だ。本物の佐藤貴史に告ぐ。
命が惜しかったら今すぐに出てこい」

「オレにはふかふかのソファが見えるようだったぜ。
おい、Youtubeってのは何回でも見れるんだよな?」
「ああ、はい、そうですね」
「よし、何回でも見てやろう」

もう一度再生
空気椅子の体勢のところで一時停止
一連の悪ふざけのくだり

「よし、もうこれぐらいでいいだろう、停止」

「それよりお前、どうするんだ!?
ギャングの親玉に呼び出されてるぞ!」

「こばかつに呼び出されたオレは、
裏原宿のとある雑居ビルの最上階、
ギャング団コバカッツのアジトに来ていた」

ブザーをならす佐藤

「…入れ」

アジトに招き入れられる佐藤

「…あの、小林且弥さんですよね。
Youtubeを見て来ました」
「お前が佐藤貴史…
やっぱりお前だったのか」
「あのう…ボクにいったい何の用で…」

ソファから立ち上がるこばかつ
全開のズボンのチャックからヒョウ柄のシャツの裾が出ている
何も突っ込めない佐藤

「…」
「どうした? お前、顔色が悪いな」
「いや、そんな…」
「ソファにでも座れよ」
「あ、はい、どうも…」

ソファに座るとちょうど目の前がチャックからのヒョウ柄

「これ、お前んだろ」

こばかつ、ミドリヤマから奪ったメガネを佐藤に手渡す

「ああ、すいません、ありがとうございます」

メガネをかけると目の前のヒョウ柄がよりくっきり

「…あのう、ひとつ聞きたいことがあるんですけど」
「なんだ」
「どうして小林さんがボクなんかの芝居のチケットを
買ってくれたんでしょう」
「…チケットを買ったのはオレじゃない」
「え?」
「チケットを買ったのは、芝居好きのオレの妹だ」
「ああ、妹さんが」
「そうだ、会って行くか?」
「え? いやぁ…」
「会っていけよ」
「そ、そうですか」

"妹"を呼びに行くこばかつ

「みーたん! みーたん! 客人だ!
佐藤貴史だ! みーたん!」

こばかつ退場
一気に緊張から解放される佐藤

「あーーー
なんだよあいつ、超こええよ!
ずーっとここからヒョウ柄ひらひらひらひら…
もう、やだよ、帰りたい…」

"みーたん登場"
ふりふりのワンピースに、頭にはピンクのリボン
顔やひげ、背丈はこばかつそっくり

「ピヨピヨピヨピヨ……みーたんだお。
あ、佐藤貴史だー!
みーたん、大ファンなんだけどぉ、
長渕キーック!(日替わり)
みーたんの秘密教えてあげるね。
みーたん痛風なの(日替わり)」

どうしていいかわからない佐藤(と観客)

「チリリリン、チリリリン。
あ、みーたんのiPhoneに着信が。
(バナナを取り出し)もしもし、あ、卑弥呼?
邪馬台国だいじょうぶ?
今ね、佐藤貴史が来てるんだけどね、
もう全然笑わなくてみーたん
うおおおおおおおおおおおっ!!!」

絶叫する"みーたん"からのこばかつ

「!?!?!?」
「お前なんで突っ込まんのじゃ!
チャック開いとったじゃろうが!
妹じゃないじゃろうが!
ぜんぜん似合っとらんじゃろうが!
卑弥呼ってなんじゃ!
おかしいとこいっぱいあったじゃろうが!
突っ込めよ!!」

拳銃で佐藤の足下を撃ちまくるこばかつ

「ひいい!! すいません!!
もう、怖くて怖くて!!!!」

「…ワシは、笑ってほしいんじゃ」
「…え?」
「ワシは世間からすごい悪いやつと思われとる。
実際、ワシはすごい悪い。
人だって何人も殺しとる」

悪役の苦悩を吐露するこばかつ

劇中歌『脇役になりたい』

「…お前を呼び出したのはほかでもない」
「お前が、どうでもええ脇役だと見込んで頼みがある」
「どうやったらそんなどうでもええ脇役でいられるんじゃ。
そのコツを伝授してくれ。頼む!」

「…でも、小林さんが脇役になっちゃったら、
悪役がいなくなっちゃうじゃないですか」
「そのへんは織り込み済みだ。
ちゃんと次の悪役を用意してある」
「次の悪役」
「おい!」

ガガ登場

「コノ男ダヨ」

リョウタ登場

「リョウタ!」
「兄ちゃん!」
「リョウタ、どうして…」

兄ちゃんに主役になってほしいから、
ボクがこばかつの代わりに悪役になると
笑顔で話すリョウタ

劇中歌『兄さんが主役になれるなら』

学ランを脱ぎ、黒いスカジャンを羽織るリョウタ

「よし! 今日からは悪役として頑張るぞ!」

「悪役になったリョウタは、
手の付けられない聞かん坊だったわ!」

アオタたち3人、テレビのレポーターとして登場

「臨時ニュースです!
悪の化身リョータが原宿の街に現れました!」
「はーあ、大学落ちちゃった、春から浪人生か」
「よし、あいつに前向きな言葉をかけると見せかけて
後ろ向きな言葉をかけてやろう。
ねえ君、がんばろうよ!」
「!」
「って、来年も言われるよ」
「イヤだー!」

「悪すぎです!」
「悪の化身リョータがまたまた現れました!」
「は〜憧れのラフォーレのショップ店員になれたヅラ〜。
田舎もんだってバレないようにオシャレするヅラ〜」
「ねえ君、カットモデルやってみない?」
「おっと、美容師免許もないのに声をかけました!
切っています! どんどん切っています!」
「はい、IKKOみたいにしといたよ!」
*日替わりで温水、葉加瀬太郎のときもアリ
「やだーーー」
「悪すぎです!!」

「悪の化身リョータがまたまた現れました!」
「ここがコバケンさんの働いてる喫茶ノアか。
カランコロンカラーン
すいません、バイトしたいんですけど」
「君、特技は?」
「コバケンさんのモノマネをしながら接客ができます!
『らっしゃいませー、ご注文は〜?
は? チャーハン? ねーよバーカ!』」
「ちがう、コバケンさんはこうだ!
『いらっしゃい、食券を出してね』」
「ちがうよ! コバケンさんはこうだ!
『ハァ? ハァ? ハァ? …ハァ!?!?』」
「(ミドリヤマ以外の3人で)イグイグ、イグイグ」

「悪すぎです!」

舞台どんどんめちゃくちゃになる
リョウタ退場

<つづく>
# by ayu_mc | 2012-04-13 14:05 | Comments(0)
『We Love 兄さん!』記憶台本・その1
2012年4月3日〜10日、ラフォーレ原宿で上演された、
佐藤貴史主演『We Love 兄さん!』
カッとなって全11公演観るという暴挙に出た結果、
セリフがだいぶ頭に残ってしまう始末。
せっかくなのでできる範囲で書き留めてみました。
公演をご覧になった方は記憶をたどるヒントに、
ご覧になれなかった方は、ますます謎に包まれてください。

*あくまで個人的に趣味の範囲で書き起こしているので、
 ないとは思いますが、二次使用や転載はしないでください
 あと細かいとこ間違ってても怒らないでください。

ただのメモなので、誰のセリフか、とかは書いていません。

とりあえず芝居の前半部分をどうぞ。


その1はコチラ
その2はコチラ
その3はコチラ
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さと兄登場

「この世界には、いったい何人の役者がいるんだろう?
何万人? 何十万人? 何百万人?
その中で、いま東京でいちばんシャレオツな
ここラフォーレの舞台に立てるのはいったい何人!?(どやっ)

さらにその中で、主役をはれる役者となると、
それはもうかなり絞られるわけで。
つまり、役者冥利に尽きるわけで…
みなさーん!
私、佐藤貴史はいま、ラフォーレの舞台で
いきなり長ゼリフを喋ってますよーーー!!!
弟よ!」

弟たち+変な警官と変な女性登場
劇中歌『主役になりたい』

突如拳銃をぶっ放す警官(コバケン)

「原宿警察だ!
佐藤貴史、お前に逮捕状が出ている。
お前を、分不相応罪で逮捕する!」

お前は主役にふさわしくないとさと兄を攻めるコバケン

「だいたいお前なんかが主役の舞台、誰が見たいんだ?」
「それは…」
「照明さん、客席に明かりを!」

明るくなる客席

「見ろ! お前が今まで客だと思ってたのは蝋人形だ!」
「ええっ、これが?」
「よくできてるなあ」
「まあ、このCブロックは出来が悪いようだがな」

制作スタッフ(加藤啓)を呼び出すコバケン

「制作スタッフはいるかー?!」
「はい、お疲れ様です、るひまの千葉ですぅ~」
「この公演のチケットは何枚売れてるんだ?!」
「え、えーと…」
「早く答えろ!」
「キョド、キョド」
「キョドってんじゃねー!!(拳銃バーン)」
「うあー!!」
「井澤ーっ!」
「井澤がいきなり死んだーっ!」

「こ、この公演のチケットの売り上げ枚数は…3枚です!」
「3枚ー?!」

ガーーーン
泣き出す制作スタッフ

「さ、署までご同行願おうか」

手錠をかけられ連行されるさと兄

「…こうしてオレは、主演舞台の初日に
いきなり分不相応罪で逮捕されてしまった。
不思議と涙は出なかった。冷静に考えて、
オレが主役の公演なんて売れるわけがない。
オレは、無謀にもほどがある企画を立てた
る・ひまわりを恨んだ」


取調室

「佐藤貴史、37歳、無職」
「役者です」
「無職!」
「役者です!」

高圧的な警官の態度

「あんたに何がわかるんだ!」
「分かるさ。いろいろとな。
お前は田園都市線の駒沢大学に住んでるな」
「…ええ、まあ」
「そして、お前の携帯電話のアドレスは、ザ・ワールド○○…@ …」
「わーっ!! いきなり暴露はやめろーっ!!
アットマークまでゆったらあと3択じゃねえか!」

*暴露ネタのパターンは、
住所、携帯メアド、彼女、死んでほしいと思ってる人など

「でもあんたなんでオレのことそんな詳しいんだ!?」
「それはオレが、お前・佐藤貴史のディープなマニアだからだよ!」

財布からチケットを取り出し高々とかかげるコバケン

「ああっ! 売れたチケット3枚のうちの1枚は、
あんただったのか! でもどうして…?」

「ふん、オレはな、お前のようなつまらない役者の芝居を
上から目線で見下ろすのが大好きなのさ!」
「なんだとぅ…!」
「お前のような色のない役者が、慣れない主役をまかされて
舞台上であたふたする様子を想像するだけで…
い、いくーーーっ! イグイグ、イグイグ(客席に)」
「やめろっ!」

最前列の客に個人攻撃を繰り広げるコバケン

「ぼくはいったいどうなるんでしょう」
「まあ今回は初犯ということで不起訴処分になるだろうな。
というわけで、お前の身元引き受け人は誰かいるか?」
「…栃木に、弟が一人」
「弟?」
「兄ちゃん…兄ちゃん…」

黒い布をかぶった学生服姿の弟登場

「どうも! シークレットキャストの、『私』です!!」
「リョウタ!」
「もう兄ちゃんのことが心配で心配で、
こんなにほっぺた真っ赤になっちゃったよ」

「いやお前それ自分で塗ってただろ」

兄のもとにかけよる弟リョウタ。

「ワケはじっくり、デズニーランドで聞くから」

舞台上で「しゅき家」のセッティング
コバケンふんどし生着替え
「しゅき家」の看板を見てデズニーランドだと勘違いするリョウタ
しゅき家に入って行く兄弟

「らっしゃいませ〜」
「ほら、ファストパスの機械で〜、兄ちゃんは何にする?
ビッグサンダー3種のチーズ牛丼?
スプラッシュおろしポン酢牛丼?」
「兄ちゃんはカリブの食べラーメンマ牛丼にするよ」

「いらっしゃい! 食券を出してね」
「わあ〜ミッキーだぁ!」

「はい、イッツアスモール牛丼!」
「わー、いただきまーす!」

店員(コバケン)に突然どつかれるさと兄

「おいお前! なんで言わねえんだ!
ここがデズニーじゃなくてしゅき家だって、
なんで言わねえんだよ!」
「てゆうかあんたさっきのポリスだろ!
なんでこんなところにいるんだよ!」
「それは、役者は大変だからだよ!」
「役者?」
「ああ…小林健一って知ってるか?」
「小林健一?」
「知らねえだろうな。世間じゃ佐藤貴史と同じぐらい無名だからな」
「あんた役者だったのか! じゃあ…オレの芝居の
チケットを買ったっていうのは…」
「ジェラシーさ! オレと同じぐらい無名のお前が、
ラフォーレで主役をはるなんて、どんな舞台なのかと思ってな」

「…兄ちゃん…オレ、さっき警察から電話がかかってきたとき、
ラフォーレの前にいたんだ」
「えっ」

リョウタ、財布からチケットを取り出す

「オレ兄ちゃんの主演舞台すっごく楽しみにしてたのに…」

「じゃあ、3枚のうちのもう1枚はリョウタか…」
「兄ちゃん、どうして中止になっちまったんだ?」
「それは…分不相応罪で逮捕されちまったからなんだ
…とは言えなかった…」


「はぁ…でもやべえなあ…このままじゃオレ、
地元の仲間にバカにされちまうよ」
「地元の仲間?」

地元の友達3人登場

「やーいやーい! お前の兄ちゃんzsxcdfvgbhんっjっkl」
「いや後半なにゆってるか全然わかんねえ!
いいから遠慮しないで、本気で悪口ゆってみな?」

「お前の兄ちゃん(同時に:水虫、歯槽膿漏、失敗作など)〜」
「おい水虫ってゆったか!?」
「やめろーっ! …照れるでねえか」
「いやほめてねえよ! 水虫っつったんだぞ!」
「みずむっ…ひ、ひでえなんでそんな…びええええん」

「それは君が、嘘つきだからだよ、リョウタくん」
「誰だっ!?」


モモイ登場

「君は、美しすぎる栃木県人、モモイくん!」
「ぼくの兄さんはぁ?
東京で役者(やくさ)をやっていてぇ?
今度主演をはるってぇ?
全部うそでねえが!」
「ウソでねえ! 兄ちゃんが主役をやるのは本当だ!」

「それにここは、デズニーランドじゃなくて、しゅき家だよ!」

がーーーん!
店員にすがるリョウタ

「ち、ちがうよね、プーさん!?」
「…(プー的な声で)こ、ここは牛丼屋なんだぁ」
「そいつはね、まともな職がないっていう意味でのプーさんなんだよ」

「う、ウソでねえ! 兄ちゃんが主役をやるのは本当だ!」
「へぇ〜、いつの舞台で?」
「この舞台だ!」
「何分後?」
「きゅ、90分後だ!」
「へぇ〜、本当に?」
「本当だ!」
「じゃあ、もしそれができなかったら、
何でも言うことを聞いてもらうよ? いいね?」
「わ、わかったよ!」
「ふふん、じゃあ、楽しみに待つとしよう。
行くぞ、トン吉、チン平、カン太!」


モモイに続いて退場する3人
突っ込み続けるコバケン

「お前らトン吉、チン平、カン太って言うんだ。
え? 誰が誰?」
「オレ(口々にトン吉、チン平、カン太)」
「いやぜんぜんわかんねえ! 誰が誰?」
「オレ(3人揃って)トン吉」
「そんなワケねえだろ!」


残された店員と兄弟

「おいリョウタ、なんであんな約束しちまったんだよ」
「オレ、信じてるから。兄ちゃんが主役になれるって、信じてるから」

リョウタ、笑顔で去る
がっくりと肩をおとすさと兄
コバケン生着替え再び


「貴史は、竹下通りを駅に向かってトボトボと歩いていた。
そうだ、お茶でも飲もう。疲れを感じた貴史は、
喫茶店で一休みすることにした。そして、竹下通りの
入り口にある喫茶ノアのドアを開け……
いらっしゃいませぇ〜」

着替えが間に合わずふんどしやら胸毛やら見え放題のコバケン

「間に合ってねえよ!」
「ダメだ、ここどうしても間に合わねえ!」

「ていうかまたあんたかよ」
「ああ、役者の基本はバイトだろ。
ポリス、しゅき家、そして喫茶ノア。
もう芝居をするヒマもないぐらいフル回転なんだよ。
ご注文はぁ〜?」
「うるせえよ!」

さと兄とコバケンのなんだかくだらないやりとり

「いっそのことオレが主人公のこんな物語はどうだ?」
「あんたが主役?」
「オレはよその星からやってきてて、
しっぽが生えてて月を見ると巨大化して、
星が入った7つのボールを集めると…」
「ドラゴンボールじゃねえか!」
「コバケンボールだよ!」

「しかし、あと1人、チケットを買ってくれた人って
いったい誰なんだろう」
「ヤムチャだよ!」
「そんなワケねえだろ!
…でもその人に聞いてみたらいいと思わないか?」
「ああ?」
「いったいオレなんかのどこに魅力を感じて
チケットを買ってくれたのか」
「だけどどこにいるんだよ」

いつの間にか店内でコーヒーを飲んでいる老人

「ワシだったらさっきからずっとここに座っとるよ!」
「いやウソつけ!」
「佐藤くん、お久しぶり!(椅子に)」
「違うわ!」
「ん? 他人のそら似か」
「佐藤はこっち!」
「どうも、お久しぶり、B作さん」
「ちがう! 貴史!」
「いやあはははお久しぶり佐藤くん。
ワシのこと、覚えとるぅ?」
「誰だ、この三河弁のジジイは?」
「さあ…」
「ヒントは、ワシは佐藤くんの中学校時代の恩師の加藤先生です」
「わかった! あんたはこいつの中学校時代の恩師の加藤先生だな!」
「ピンポンピンポーン!」
「全部ゆってるよ!」
「シャキーーーン!」
「???」

さと兄の鋭い突っ込みを絶賛する加藤先生

「じゃあ、チケットを買った3人目っていうのは…」
「ワシはこの公演のチケットをe+で買ったじゃんねえ」
「え、e+で?」

しばらくe+だのトイザラスだののくだり

「あんたやはり、突っ込みが冴え渡っとるねえ」
「えっ?」
「ワシは昔からあんたの突っ込みはすごいと思っとったよ。
ほかにもすごいとこいっぱいあるよねえ」
「例えば!?」
「1日に2回か3回ゴハンを食べるところとか」
「普通だよ!」
「シャキーーーン」

しばらくさと兄の突っ込みをいじりたおす時間が延々

突っ込みの技術はすばらしいが
そのほかの部分が足りないことを気にかける加藤先生
どうにか教え子をスターダムに伸し上げようと思案する

「恩師だからこそ、恩師ならではの発想で。
そうだ! 佐藤くん、あんたアイドルの養成所に入りぃ。
そこで一番になれれば、主役にふさわしい素質が
あるってことになるら〜?」

「はい、がんばります!
…でも、こんな先生いたかな?」

怪しげな表情で去って行く加藤先生

「これは…チケットじゃなくて葉っぱじゃんねえ」

「こうしてオレは、進められるままアイドルの養成所にやって来た」

養成所の若者3人登場

「主役しかいないパラダイスへ、ようこそ。
誰よりも輝きたい男たちが戯れる、自分大好き地獄。
ここでは誰もが思ってる。ほかのみんなを差し置いて、
とびきりのアイドルになりたいってね」

劇中歌『僕たちはアイドル』
3人それぞれのアピール

「目元が涼しげだからなか、よく冷たいって言われるけど、
ココには熱いハートを秘めてるんだぜ。
どうも、研究生のアオタです」
「なんてクールなんだ! すでに主役の貫禄十分だ!」


「ヤッホー! 山が好き!
山で食べるカレーはもっと好き!
研究生のキッカワです!」
「なんてワンパクなんだ!
この天真爛漫な感じも逆に主役っぽい!」


「オレは…あああっ! ダメだダメだダメだーーーっ!!
…ミドリヤマです」
「なんだこいつ! この絡みづらい感じはまさに主役級!」

若者たちに圧倒されるさと兄

「オレはここで本当に主役になれるのだろうか」
「ズバリ、それは無理だなーっす」

モモイ再び登場

「モモイ! お前どうしてここに!?」

「あなたが主役になるのをなんとしても阻止して、
リョウタに言う事をきかせるためだなっす」
「お前…いったい何を考えてるんだ!?」
「そんなの、危ない妄想に決まってるんだなっす
オデの妄想、スタート!」

リョウタ登場

「約束どおり、何でも言う事を聞いてもらうよ。
じゃあ、今日は僕のペットになってもらおう。
ほら、かわいい子犬になるんだ!
かわいい子犬のまま、エドはるみになって一言!」
「ドッグー」

うわああああ

「リョウタ! もういい!
エドはるみって今もうあんまりやっちゃいけない人だ!
楽屋に帰って反省しろ!」

「ここでは誰もがライバルだった。
仲良く楽しく、なんて考えるやつは一人もいなかった。
食うか食われるかのサバイバルゲーム。
小劇場出身、37歳のこのオレは
果たして生き残ることはできるのだろうか!?」

「事件はある日、
アイドルのオーディション番組の楽屋で起こった」

楽屋

「…ああ、男のくせにこんな念入りに髪型を
セットするなんて知らなかったよ。
どうしよう、オレなんも持ってない…」
「(キッカワに)すいません、
メイク道具忘れちゃったんですけど、
貸してもらえませんか?」
(ガン無視される)

「(アオタに)すいません、その、
♪ドゥグドゥンドゥンドゥン…(UNOのCMソング)
貸してもらえませんか?」
(やはりガン無視される)
「(ミドリヤマに)すいません、
何でもお礼するんで貸してもらえませんか?」
(ファブリーズを渡され)
「そうそうこうやってこうやって加齢臭が消えたーってバカ!」

3人、バンッと立ち上がる
緊張感が走る

「……すいません…」

モモイの悲鳴をあげて駆け込んでくる
ぱっつんぱつんの体操服姿


「誰だ!?
僕がカバンの中に入れておいたジャージを
子供用の体操服にすり替えたのは!?
お前か? お前だな!? お前だろう?
じゃあお前だ!(さと兄を殴る)」
「ち、ちがいますうう」

アオタたち、クスクスと笑っている

「どうするんだ? そんな格好じゃ
オーディションなんて受かんないぜ」
「くそー、覚えてろ!」


モモイ、走り去る
コバケン、加藤先生登場


「佐藤!」
「佐藤くん!」
「あっ、コバケンさん、加藤先生」
「お疲れ! 差し入れもってきたよ」
「何ですかこれ?」
「人生ゲームの車に乗せる妻」
「いらねえわ! ちっちゃ!」
「で、どうだ調子は?」
「いやもう全然ダメですよ〜」


モモイ、再び楽屋へ

「見ろ、モモイのやつ仕返ししに来たぞ!」
「ねえアオタくん、君って一見クールそうだけど、
実はかなりの緊張しいなんだってね?」
「ギクぅ!」

その様子をメインステージから見ながら
突っ込みを入れるコバケンたち3人

「口に出してギクってゆっちゃった」
「他にもなんか言ってみたら?」
「よし! アオタくん、きみ顔ぜんぶ整形なんだって?」
「ギクぅ!」
「ゆっちゃったよ!」

アオタを挑発するモモイ

「今日のこの台本の長ゼリフ、
緊張しないでちゃんと言えるぅ?」
「な、何言ってんだ、言えるに決まってるだろう!」

ガクブルガクブル

「あーあ、すごい震えてるよ台本こんなだよ」
「喉カラカラなんじゃない?大丈夫か?」

「い、生きるべきか、死ぬべきか…」
「なんだあの声、平泉成じゃねえか!
お前ちょっと助けてやれよ!」
「じゃあ行ってきます。
おい! モノマネってのはこうやるんだよ!」

ひどい中尾彬のモノマネ

「はいつまんないー」
「テメエ余計なことするんじゃねえよ!
…ダメだ、佐藤貴史に気軽に絡まれてしまった…
オレはもうダメだーーー!」


アオタ、楽屋から走り去る


「こうしてモモイは、アオタをプレッシャーで潰してしまった」
「あーっはっはっは!」
「おい見ろ、モモイが潰そうとしてんのは
アオタだけじゃないぞ! 今度はキッカワを狙ってる!」

キッカワに近づくモモイ

「…ねえキッカワくぅん」
「…ヤッホー!」
「きみってストレスがたまると食べ過ぎちゃうんだってね?」


「そう言ってモモイが取り出したのは…
ケンタッキーフライドチキン!」
「…ゴクリ」

「またゆっちゃった!」
「みんな心の声を口に出しちゃうんだ」
「加藤先生も何か言ってみますか」
「うん。キッカワくん、後ろからムッキムキのおじさんが
いやらしい目できみを見てるよ」
「…ゴクリ」
「おじさん好きか!」


チキンの誘惑と戦うキッカワを見ながら

「ダメだよ太っちゃうよ、
アイドルなんだから我慢しなきゃ!
チキンと距離をとって! そうそう…
ダメだよ見ちゃダメだって。
あーだんだん悩ましげになってきちゃった。
オカマみたいになってきちゃった。
ほらダメだって。チキン遠ざけて!
チキンと距離とって、そうそう! ヒムロックだね!」

とうとう我慢できなくなるキッカワ

「うわああ! チキンが襲ってくる!
わあああ、左手にもチキン現る!!
あーーー! もうガマンできないい!
ばっくばくばく! むっしゃむしゃむしゃ!
ブッチブチ! 骨まで柔らかい! チキンうめー!!」


「お前ちょっと助けに行ってこい」
「オレあいつと絡みたくないよー!
…いいか、チキンってのはこうやって食うんだ!
ばっくばく、ばく、獏さーん! 大和田獏さーん!」
「はいつまんないー」
「てめえ余計なことすんじゃねえよ、この大根役者!」

全力で殴られるさと兄

「お前に言われたくないよー」


走り去るキッカワ
モモイは高笑い


「こうしてモモイは、
アオタに続いてキッカワも潰してしまった」

楽屋に残ったのはミドリヤマ(と、さと兄)

「…オレはどんな嫌がらせにも負けないからな」
「…フン」

モモイ、楽屋を出て行こうとする

「…おい、待てよ。オレには何もしないのか?!」
「ああ、何もね」
「どうしてだ?! アオタやキッカワには
あんなひどいことしといて!」

「それはぁ、あの2人には魅力があるから。
あなたには…ないから!」

楽屋を出て行くモモイ

「…おい、待てよ! 待ってくれ!
オレをいじめてくれよ!!」

「これはどういうことだ?」
「放置プレイの一種でしょうな。
モモイは、ああ見えてミドリカワが
実はドMだと見抜いていたんでしょうな」

「ほら、見てください、あのミドリヤマの表情」

立ち尽くし恍惚の表情を浮かべるミドリヤマ

「…キュン☆」
「わああキュンとしちゃった。コバくんなんか言ってやんなさい」
「ミドリヤマくん、ムキムキのおっさんが君のこと見てるよ」
「キュン☆」
「やっぱりか!」
「みんなおっさん好きなんだな」

「いや、しかし彼はちょっと影があっていいですね」
「うん、僕ね、彼のこと気に入っちゃった。
ミドリヤマくん大好き!」
「本来、主役ってのは彼みたいな人がやるべきなんですよね」
「そうそう。それに比べてほら、あそこにボーッと突っ立ってる人」
「なんだありゃ」

「完全にオーラゼロですね」
「さっきまで主役になりたいって歌ってた人だとは思えないですな」

遠くのステージから執拗に2人に絡まれる
さと兄、なんとかスルーしようとする

「お前のことだよ!
つうかなんだ、あのクリーム色のジャケット。
あれ主役が着る色じゃないぞ」
「普通断るよね」
「あーあー着たり脱いだりしてるけど」
「オーラ増えもせず減りもせず」

「鏡台とほとんどかわんないですよ。無機物だなありゃ」
「お? なにかやるつもりか?」

鏡台の鏡の部分に上半身をくぐらせつつ

「…♪くーるー! きっとくるー!」

コバケン、加藤先生、スルー

「………じゃ、行きましょうか」
「そっすね」

楽屋に取り残されるさと兄とミドリヤマ

「…魅力がない、か…どうせオレなんて…」
「…おい、お前ごときが落ち込んでんじゃないぞ」
「は?」
「下には下がいるんだよ。見てみ、コレ(鏡台に突っ込んだ体)」

「オレはな、芝居も、考え方も、笑いの取り方も、
何もかも地味でつまんないんだ」
「…なんか…ゴメン」

「だからオレはお前になりたい」
「え?」
「お前になって、アイドルの頂点目指したい。
だからさ、オレにちょっとミドリヤマの役やらせてくれよ」

おもむろにクリーム色の地味なジャケットを脱ぐさと兄

「は? オレはどうなるんだよ?」
「お前は佐藤貴史の役をやってくれよ」
「やだよ佐藤貴史の役なんか!」
「オレだってもう佐藤貴史の役はやなんだよ!!
頼む! な! ちょっとだけ!!」

さと兄、ミドリヤマのジャケットをはぎ取る
マウントポジションをとってミドリヤマに自分のメガネをかけさせる

「…ゴメンな」

さと兄、自分のジャケットをミドリヤマに羽織らせ、
自分は緑のジャケットを着る

「こうしてオレは、ミドリヤマと無理やり役をチェンジした」
「これでオレはアイドルになれる…はずだった」

楽屋に戻ってくるアオタとキッカワ
新・佐藤貴史(元ミドリヤマ)の変貌ぶりに驚く

「…おい、このオッサンよく見たらちょっと、いや、
かなりかっこいいよね」

モモイも楽屋に戻ってくる

「だたのオッサンだと思ってたんだなっす」

コバケン、加藤先生もやって来る

「おい貴史!」
「佐藤くん!」
「お前、ちょっと見ない間にずいぶんかっこよくなったな!」

元・佐藤貴史、呆然

「ちょっと、僕はここです! 僕が佐藤貴史です!!」
「ん? なんだ? つむじ風か?」

誰も、元・佐藤貴史の存在には気づかない

「あれ、なんかトムヤムクンみたいな匂いしない?」
「酸っぱ臭い」
「オレそんな世界三大スープみたいな匂いなのか…」

「佐藤くん、今ならあんた主役はれるで! がんばり!」
「はい!!」

「こうしてオレ、新・佐藤貴史としての勝負の日々が始まった」

新・佐藤貴史のサクセスストーリーが始まる
対照的に、元・佐藤貴史はトボトボと舞台から去る

「まず最初に事務所に舞い込んできたのは映画のオーディション」

コバケン監督によるオーディション
日替わりネタでいろいろ無茶ぶり
アオタ→キッカワ→新サトウの順

「君いいね。佐藤貴史ってつまんないやつだって聞いてたけど、
君なかなか面白いね。よし。○○役は、佐藤貴史くんに決定」
「ありがとうございます!」

「続いてはミスター原宿コンテスト!」

カトウ先生によるダンスオーディション
だいぶひどい内容のオーディション
(カトウ地獄の始まり)

「佐藤貴史ってただのド変態って聞いてたけど、君、最高だね!」

「最高なのは芝居やダンスだけじゃないぜ。
オレは地味な俳句を詠ませても天下一品!」

コバケン師匠による俳句コンテスト
その場でお題を発表
いろいろひどいが最終的にいつも新・佐藤貴史の勝利

「若いやつらには負けないぜ!!」

「いまやお茶の間で知らない人はいない佐藤貴史。
彼が何らかの作品で主役をはるのは、
もはや時間の問題だと思われた」

新・佐藤貴史の華々しい活躍の日々。


<つづく>
# by ayu_mc | 2012-04-13 03:27 | Comments(0)


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